長期キャリアを形成する上で、マルチスキルは重要である。入社直後と卒後3年、卒後10年、卒後20年では、仕事内容や責任が異なる。もちろん給与等も違ってくる。長く働けば働くほど、多くのスキルセットが必要となる(複数のスキルが束になっている状態を意味することからスキルセットという言葉が使われている)。
それを踏まえて、令和4年度カリキュラム内に「マルチスキル開発」が必修で導入された。つまり、卒業後も主体的・継続的に得意分野を増やし続けながら、環境の変化に対応する術が必要だからである。一方、ひと昔の前のスキルはコモディティ化が進んでいる。既に獲得した得意分野のスキルでも研鑽を積まなければ、そのうち「出来て当たり前」の時代がやってくる。つまり労働市場において市場価値を高めるはずだった得意分野のスキルでさえも、時代と共に他者との差別化は難しくなる。
今年度入学生より、2年次後期開講「マルチスキル開発」では、卒業後も得意分野のスキルに磨きをかけながらも、新たな得意分野開発のための挑戦や自己研鑽について学ぶ授業科目を準備している。
次回へ続く