来年5月に行う予定の「保育実習Ⅰ(施設)」の事前学習の一環として、10月23日(水)に幼児保育学科1年生(引率教員4名)による施設の「一日見学」を実施しました。
児童養護施設の「ひばりが丘学園」と「清心慈愛園」、そして医療型障害児入所施設の「医療福祉センター聖ヨゼフ園」を2つのグループに分かれ、各施設の概要とともに、子ども・利用者の生活の実際について説明を受けました。社会福祉法人としてのそれぞれの施設の社会的役割と機能、入所する子どもおよび利用者の状況、保育士の仕事内容について施設からの講話がありました。講話を受けた後は学生からは、部屋割りやユニット内での役割、措置費の内容、重い障害のある方の食事支援、家庭との連携など、多くの質問があり、施設についてより具体的に理解することができました。
その後、児童養護施設内にある小規模グループケアを実際に見学させていただき、家庭に近い環境で担当職員と「きょうだいが多い家族」のように過ごしていることが分かりました。また、医療型障害児入所施設の病棟や食堂などを回りながら、保育士はもちろん、他の専門職と連携して一つのチームとして重い障害のある方の生活支援の実際について理解を深めることができました。とくに、利用者の食事について、一人ひとりにあった形で常食からきざみ食、流動食まで美味しく調理し、毎日提供すると聞き、一人ひとりの体調や状態をよく把握して行う生活支援の意義について学ぶことができました。さらに、医療の側面が強い医療型障害児入所施設のなかで子どもや利用者が日々安心して楽しく過ごせるように、季節に関連した飾りが病棟のいたるところに飾ってあり、環境的な配慮や工夫の重要性も意識できるようになりました。
昼食は、施設からほど近いキリンビール工場のコスモス畑を見ながら楽しみました。
施設見学を終え、先日の授業ではグループワークを行い、「施設、子どもや利用者、保育士の業務内容」の3つのテーマを中心に施設見学を通して学んだ内容について話しあい、整理を行いました。
今年も施設見学を受け入れていただき、お忙しいなかで講話や見学のための準備をしていただいた施設の職員の方々に感謝申し上げます。
今回の施設見学を通して、来年5月に行う施設実習のそれぞれの実習先についてより具体的に考えることができ、次年度の施設実習に活かしていきたいと思います。